第1話「この星のために -Braves Come Back-」
平穏だった街。いつもならば多くの人々が行き交うこの場所は今、阿鼻叫喚の地獄絵図と化していた。街中を歩き回り、人々に戦慄と恐怖を与えながら破壊活動を行う無数の四足歩行ロボット『センチピーダー』がその原因だ。
抗うこともできず、ただ逃げまどう人々。だが、そこに四つの光が現れた。
「アーマードバスター!!」
数機のセンチピーダーに何発もエネルギー弾が撃ち込まれ、直撃を受けたセンチピーダーは機能を停止する。
「エナジーインパクト!!」
「幻!!」
「第一層、等活地獄!!」
他のセンチピーダーもあらゆる攻撃を受け、次々と吹き飛んでいく。仲間が攻撃されたことを感知し、吹き飛ばされたものも含め多数のセンチピーダーがその攻撃者達に視線を向けた。
攻撃者は四人。キャノン砲を抱え持つ雷のように輝く黄色の戦士『ライトニングセイバスター』、勝利を表すような翼を持つ青き勇者『ヴィザリオン』、四神の力を手にした白き忍者『神星獣牙』、大太刀を手に悪を断つ赤き鬼神『オーガガーディアン』。
彼らはかつて幾度となく地球に降りかかってきた危機を撃退してきた戦士達である。
「この数……この間より多いな」
ライトニングセイバスターの搭乗者である堀井瞬治がレーダーに映るセンチピーダーの数を見て思わずつぶやいた。レーダーに灯っている数は間違いなく両手で数えられないほどある。
「怖じ気づいた?」
「まさか。これ以上の敵を相手に戦ったこともある」
瞬治の背後にいる佐倉礼音がからかい半分で聞いてきたが、瞬治はどこか余裕のあるような返答をした。
「それに、今は仲間がいるから、というのもあるだろう、瞬治」
ライトニングセイバスターの言葉に同意し、瞬治は改めて確認を取る。
「勝、そっちの準備はいいか?」
「もちろんだ」
「いつでも動けます」
「準備は完了している」
ヴィザリオンのパイロットである翼守勝、神星獣牙、オーガガーディアンはほぼ同時に答え、それぞれが持つ武器を構えた。それとほぼ同時にセンチピーダー達は一斉に彼らに飛びかかってきた。
「OK, Let's Go!」
センチピーダーの襲撃が引き金となり、全員が一斉に動き出す。
「アーマードバスター!!」
ライトニングセイバスターは先ほどと同様に抱えたキャノン砲からエネルギー弾を撃ち出し、向かってきたセンチピーダーを迎撃する。
「ARMS, BRAVE MODE ON!」
「はい!」
瞬治のかけ声と共にキャノン砲が分離変形し、人型となる。
「アームズはヴァリアントの援護に回ってくれ。まとめて片付ける」
「了解です! アームズスプラッシャー!!」
瞬治の指示を受け、アームズと呼ばれたその戦士は両腕から放水してセンチピーダーを弾き飛ばしていく。
「ライトニングエッジ!!」
直後にライトニングセイバスターが右腕に装着されたV字の刃を発射する。刃はアームズが弾き飛ばしたセンチピーダーを次々と切り裂いていき、同時に吹き飛ばしていく。
だがセンチピーダーの切り裂かれた部分はみるみるふさがっていき、次の瞬間にはまったくの無傷の状態に戻ってしまった。
「ライトニングボウガン!!」
それに全く臆することなく、ライトニングセイバスターは戻ってきた刃をライフル型の銃に装着して構える。見ると、ライトニングセイバスターの眼前にセンチピーダーが一直線上に並んで倒れていた。先ほどの攻撃はこれを狙ってのことだったのだ。
「JAVELIN SHOT, FIRE!!」
ライトニングセイバスターが引き金を引くと雷の轟く音と共に雷の弾丸が撃ち出され、目前に一直線上に並んだ全てのセンチピーダーを貫いた。核を撃ち抜かれたセンチピーダーはそのまま機能を停止したが、かろうじて核を撃ち抜かれることを逃れた残りは自己修復しながらライトニングセイバスターに後ろから近寄る。
「甘い」
だが、ライトニングセイバスターは振り向くことなく銃を後ろに向け、雷の弾丸を放ってセンチピーダーの核を貫いた。
「I wish you go to...と、心のない機械には意味がないな」
「アームズ達なら言うつもりなの?」
「言う機会が訪れない」
「それもそうね」
礼音は小さく笑った。
「ウイングスラッシュ!!」
ヴィザリオンが右腕に展開された翼でセンチピーダーを核ごと切り裂く。これが何度目の攻撃になったかは最初から数えていないので分からないが、かなりの数を倒してきた。一応、目に見えて減ってはいるもののそれでもまだ多数残っている。
「まだ大丈夫か?」
「問題ありません……よっ!」
返事しながらセンチピーダーを切り裂く神星獣牙。
「残りを片付ける……!」
ヴィザリオンの問いかけに返さず、オーガガーディアンは構えをとり、そのまま攻撃を行う。
「第四層、叫喚地獄・閃!!」
オーガガーディアンが突き出した剣は目に見えない速さで次々とセンチピーダーにきっちり三回ずつ突き入れられていく。まともに受けたセンチピーダーは次々と核を粉砕されて吹き飛んだ。
だが何機かはその突きで壊されることなく、オーガガーディアンに向かって襲いかかってくる。
「避けろ、オーガガーディアン! トルネードユニコーン!!」
ヴィザリオンの指示とほぼ同時にオーガガーディアンが素早く横に飛び退いた瞬間、ヴィザリオンが後方からユニコーンの姿を模したキャノン砲を撃った。オーガガーディアンを襲うはずだったセンチピーダーはキャノン砲から放たれたエネルギー波に飲み込まれ、消滅する。
「すまない」
「礼の言葉はまだ早い。残りも一気に片付けるぞ」
「了解」
ヴィザリオン達は未だ数多く残っているセンチピーダーに向かって攻撃を再開した。
数十分後。
「SHINING BLAST!!」
ライトニングセイバスターが放った光の弾丸をセンチピーダーは回避するが、回避しきれずに右前足に受けてしまう。仲間の危機を察知したのか、他のセンチピーダーがすかさずライトニングセイバスターに襲いかかる。
「サンダーシールド、オン!」
それを雷の盾で阻止するが、その間にセンチピーダーが次々と合体してムカデのような姿になった。
「うおおっ!」
だがその直後にヴィザリオンが赤く輝く剣を手に突進し、合体したセンチピーダーを横に切り裂いた。ヴィザリオンは素早く剣を返し、切り裂かれて宙を舞ったセンチピーダーに向かって剣を振り上げる。
「フェニックスディバイディ!!」
高熱を発して赤く輝いている剣は落ちてくるセンチピーダーを受け止める。
「切り裂けぇっ!!」
そして剣はヴィザリオンの言葉を実行し、センチピーダーを縦に切り裂いた。
「VANISHING ARROWS, FIRE!!」
残りの片割れも、ライトニングセイバスターが放った何発もの光の矢に全ての核を貫かれて機能を停止した。
「……これで全部か?」
辺りに散らばったセンチピーダーの残骸を眺めながら瞬治は誰となく問いかけた。
「多分な」
ヴィザリオンがそれに応えたその時であった。
「……っ?」
全員のレーダーに一つの巨大な機影が入り込んでこちらに向かってくる。戦艦クラスだ。だのに目視が出来ない。
「見えるか?」
「視認は出来ません。しかし、熱反応は確実に存在します」
「それってどういう事?」
「挑発、でしょうか……」
つまり、その機影は光学迷彩を利用しているにもかかわらず、あえて熱反応を晒したままにして近づいている。
「……来た」
機影はヴィザリオン達の前方100mほどで姿を見せないまま静止したが、次の瞬間にゆっくりと姿を現した。
「………………」
現れたのは、全長1kmは軽く超えていると思われるほどの巨大な機体を持つ戦艦だった。その姿を目の当たりにして瞬治の表情が険しくなる。
「デストメア……!」
「地球人、ならびに地球を守る戦士に告げる」
瞬治がつぶやいた瞬間、戦艦から声が聞こえてきた。
「我々は宇宙帝国デストメア選抜戦闘部隊『天魔騎士団ディガード』。今から我々はこの星を闇で支配する」
それは、以前のデストメアでは行われなかった宣戦布告だった。突然破壊活動を行ったところは同じだが、その後この様に勧告を行うのはこれが初めてだ。一体どのような意図があるのだろうか。
「しかし、以前我らデストメアの先遣部隊を撃退した戦士達が我らの前に立ちふさがるだろう」
先ほどから呼んでいる『戦士』というのは、おそらくヴァリアント達の事だろう。
「そこで、戦士達に『三日の戦い』を申し込む。この星における時間で三日間、この星を賭けて我々と戦士達による戦いを行う。我々が勝利した時、この星を闇で支配する。もしこの申し出を断った場合でも同じだ」
「身勝手な……!」
「一日目の戦いはこれからしばらくの後に行う。先ほどのは前哨戦。あれぐらいで倒れるようならば我々の敵ではなかったということだが、見事生き残ったようだ」
喋っている者の姿は見えないが、明らかに物理的にも精神的にも見下している。
「さて、その戦士達。当然この申し出を受けるな?」
「っ……!」
瞬治達の怒りが頂点に達しようとしたその時であった。
「当然、受けようではないか!」
突如もう一つ戦艦がその場に現れ、ディガードと名乗った組織の戦艦から発せられた言葉に返答した。それは瞬治とヴァリアントが所属するHyper Brave Crewsが持つ戦艦、ハイパーブレイブフォートレスであり、語っているのは司令官である石橋貴志その人だ。石橋の言葉を聞いた瞬間、瞬治とライトニングセイバスターは一気に熱が冷めてしまい、ヴィザリオン達は何が起こったのかと言わんばかりに思い切り振り向いた。
「我々はいかなる悪にも屈しはしない! 我々は、君達に必ずや勝利し、この地球の平和を守るであろう!」
ディガード側の見下すような口調に比べ、石橋の語りは根拠が無いにもかかわらず自信に満ちあふれていた。
「面白い返答だ。貴様の名は?」
「Hyper Brave Crews司令官及びハイパーブレイブフォートレス艦長、石橋貴志。君の名は?」
「宇宙帝国デストメア選抜戦闘部隊、天魔騎士団ディガード騎士長、ケンゼイル。石橋貴志、貴様の名を覚えておこう」
「ついに私の名も宇宙に轟くものとなったか。至福の極みだ」
「じきに絶望を味わわせてやる。初日の戦いはこの星の時間単位で四時間後に行う。それまで敗北する覚悟を決めておけ」
「そちらこそ、悪役らしくふてぶてしく笑っているがいいさ」
互いに一歩も引かない舌戦の後、ディガードの戦艦は上空へ垂直に上昇していき、消えていった。
「………………」
まさかこんな戦いを繰り広げるとは夢にも思っていなかった瞬治達はどうすればいいのか分からず、ただ見ているしかなかった。というより、口をはさむ暇すらなかった。自分達の司令官である石橋は侵略者の、おそらくトップであろう相手に対して全く怖じ気づくことなく熱弁し、反論し、戦った。これは喜ぶべき事態なのだろうか。
「何をやっているんだ、みんな。早く帰還するんだ。今後について会議を行うぞ」
「り、了解……」
「相変わらずすごいわね、司令官さんは」
石橋に対する憶測は結局結論を出すことが出来ずに終了した。
ハイパーブレイブフォートレス会議室。
「あ、みんなお帰りっ!」
扉が開いた瞬間、部屋の中から明るく高い声が聞こえ、中から少女が現れた。
「ルキナ」
「ただいま」
瞬治は表情を変えずにその声の持ち主である少女ルキナ=キィリストの名前を呼び、勝は微笑んで返事した。
「よー、大丈……」
「大丈夫だった? 怪我はない? みんな生きてる?」
「以前のデータが役に立ったからな」
「よかったー」
安心したのか、ルキナが嬉しそうな顔でほっとため息をついた。
「………………」
その後ろで、HBCの隊員である剣持誠也が体育座りをしながら床に「の」の字を書いていた。
「どうしたんだ、誠也」
「わかってるくせにそういう事言うか……?」
「ま、まあまあ、瞬治も冗談でやったんだから」
明らかに負のオーラを放っている誠也に勝が慰めの言葉をかける。
「いいんだ、勝、放っておいても。これも俺達のコミュニケーションだ」
「そ、そうなのか」
「そういう事だ」
本当にその通りだったらしく、何事もなかったように誠也が笑顔で立っていた。
「じゃ、私ともコミュニケーションする?」
「や、やめろそれは!」
だが礼音が誠也の肩に手を置いて怪しげに微笑んだ瞬間、誠也はものすごい勢いで礼音と距離を取りながら拒否を示した。
「いちゃつくのはそれまでにして、会議を始めるぞ」
そこに石橋ともう一人Valiant Earth Saviorsの長官である峯島正義が現れた。瞬治達は少し慌てて会議室に入り、席に着いた。
「それでは、対ディガード作戦の会議を始める」
「約三十分前に現れた、宇宙帝国デストメア選抜戦闘部隊天魔騎士団ディガード。我々は彼らに対抗し、地球の平和を守るべく力を結集させた」
「しかし、前に誠也が戦ったときもそうだったが、ディガードは以前戦ったデストメアと違ってひたすら数で攻めてきている」
「あいつらは戦艦に生産する能力があるんだ。だからいくらでも出てくるんだ」
ルキナの言ったことを峯島は持ってきた端末に入力していく。
「つまり、奴らの戦力は実質無限にあるって事か」
「今後はその事も考えて戦わなければいけないな……」
今までの戦いでも数による戦術が展開されていたが、今後さらに数を増やして戦うかもしれない。これまでに戦ったセンチピーダー一機一機は大した強さを持たないが、大量に現れたとなれば消耗戦となり、必然的に数が少ないこちらが不利となる。
「……やはり、彼らにも要請するしかないな……」
「大丈夫だいじょーぶ。これまでも勝ってきたんだから、これからも勝てるよ」
石橋のつぶやきはルキナの明るい声によってかき消された。
「……そうだな。少なくとも前向きに考えた方が今後のモチベーションにつながる」
「でしょでしょ?」
勝が肯定してくれたからか、ルキナが嬉しそうにうなずく。
「そんじゃ、次はそのモチベーションが一番高い俺が出撃するぜ」
「寝言はベッドの中で言うものよ、誠也」
「悪いが、俺はまったく考えずに物事を言わないぜ」
嘘をつくな、と瞬治と礼音は同時に心の中でツッコミを入れた。
「善は急げだ。早速出撃準備をしてくるから後ヨロシク!」
二人の心のツッコミが入るのと同時に誠也は会議室から去っていった。
「何というか……一人であれだけにぎやかに出来るのはすごいな」
「端から見ているのと隣で見ているのでは砂粒と地球ほどの差がある」
「もしかしたら宇宙とアリほどかもね」
「一度体験すればわかるな、この差が」
「そうね」
ため息混じりに語る瞬治と何故か嬉しそうに語る礼音を見て、勝は改めてこの三人の間にある関係がわかったような気がした。
「ともあれ、ディガードが宣戦布告をかけている以上、万全の状態で戦いにのぞむように」
「勇気を持てば勝利は自ずと見えてくる。我々は勇気を持ってこの戦いに勝利しなければならない! 地球の平和のために!」
峯島と石橋の言葉でその場にいた全員の気が引き締まり、戦う覚悟を改めて決めた。ディガードに負ければ、地球に今までの平和は戻らなくなる。それだけは絶対に許してはならない。
「本日の会議はこれにて終了する。各自準備状態で待機しているように」
こうして会議は終了した。
ハイパーブレイブフォートレス格納庫。
「先行突撃は神星獣牙、前衛はオーガガーディアンとヴィザリオン、後衛はライトニングセイバスターという陣形が基本だ」
「自分は先輩の援護ですね」
ヴァリアント、アームズ、オーガチーム、神威は戦闘陣形の確認を行っていた。
「場面によってはオーガガーディアンによる一斉淘汰、もしくはキャノンヴィザリオンによる砲撃も考慮する必要がありますね」
「連携はVES機動部隊に任せる。私が入っても急場しのぎの連携は出来ないからな」
「ヴァリアントさんの適切な後方支援ならば、立派な連携ですよ」
「そうそう、だから頼りにしてるぜ」
オーガディフェンダーとオーガファイターのフォローにヴァリアントはどこか新鮮さと共に懐かしさを感じた。かつての戦友とはこの様に戦略を練るということは行っていなかったが、戦闘中にアイコンタクトなどの見えないコミュニケーションで適宜戦略を組み立てていた。
(彼らもまた、我々と同じということか)
「誠也は来ていないか?」
そこに瞬治が格納庫へ入ってきた。どうやら誠也を探しているらしい。
「誠也さんですか? ここには来ていません」
二人が来るまで、ここにはHBCやVESのメカニック以外は誰も来ていない。
「出撃準備とか何とか言っていたが、何をしているんだ?」
あきれたようにつぶやく瞬治。
「……まあ、あいつの事だから無茶はしてないだろう。ヴァリアント、誠也を見かけたりヤツから何か連絡が来たりしたら俺に回してくれ」
「了解。こちらからも瞬治が探していたと伝えておく」
ヴァリアントの返事を聞き、瞬治は軽く手を振って格納庫から退出した。
「瞬治さんと誠也さんは信頼しあっているのですね」
そんな瞬治の姿を見て、神威がほほえましそうに言った。
「ああ、そうだな。瞬治や誠也が聞いたら否定しそうだが」
「誠也さんはふざけて賛同しそうです」
確かにそうかもしれない、とヴァリアントはアームズの想像に妙な納得をしてしまった。
HBF司令室。
「……ああ、また君に協力してもらいたい。彼と彼女には既に了解をもらっている」
石橋は超光速通信を使用して誰かと連絡を取っていた。
「そうか、そっちでも既に追っていたか。では協力してくれるのだな? ……ありがとう。君には幾つもの謝辞の言葉を並べても足りないくらい感謝する」
その口ぶりはどこか嬉しそうだ。感謝するといっているくらいだから確かに嬉しいのだろうが、それだけではない何か別の嬉しさも混じっているようである。
「地球には……約四時間か。わかった、それまでは我々が全力で戦おう。君との再会、私も彼らも楽しみにしている」
石橋がその言葉で締め、通信を終えた。
「今の通信は誰となんだ?」
通信が終了する直前に司令室に入ってきた峯島が、満足そうな石橋に問いかけた。
「HBC……いや、我々の仲間だ」
「二年前に共に戦っていた仲間か」
「ああ。私だけでなく、瞬治君達の運命を変えたと言ってもいいだろう」
運命を変えたというのは大げさだが、石橋がこれだけ豪語するほどだから影響力はかなりあったのだろう。
「彼らも悲しみを乗り越えられたんだな」
「いや、瞬治君達はその時は既に乗り越えていたさ。彼らと出会い、より強固な絆を手に入れたんだ」
「なるほど、な」
峯島は小さく笑みを浮かべた。